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「」に対する検索結果が557件見つかりました

  • [Q558]プライミング時、生理食塩水を使用するのはどうしてですか?いくつか理由があったら教えていただきたいです。

    [回答] 血液透析の準備としてプライミングが行われます。 その目的は、ダイアライザー内に充填してある液体に溶け出している可能性のある溶剤や不純物を取り除き、また、空気を除去するためです。 プライミングが終了して、透析治療が開始されると、このプライミングで使用した液が透析患者さんのお体に入ります。 ですので、プライミングで使用する液体には、 (1)体内(血管内)に入っても安全であること (2)ダイアライザーの洗浄に適した液であること (3)できれば安価であること が求められます。 これらの点から、最も利用されているのが生理食塩水ということになります。 上記の(1)から(3)の条件を満たすものであれば生理食塩水でなくてもプライミングに利用できます。 実際、最近主流となってきている全自動プライミングでは透析液を使用してプライミングが行われています。 [回答日 2023/6/1]

  • [Q557]透析をしていますが、コロナワクチン接種を他の医療機関で接種してもいいですか?

    [回答] はい、他の医療機関でコロナワクチンをお受けになることは構いません。 注射した部位から出血することがありますので、止血時間を長めにするようにお願いをしております。 ですので、透析をお受けになっていることを必ず伝えて下さい。 接種する日ですが、翌日に発熱したり筋肉痛が出たりすることがありますので、週の最後の透析日(金曜日か土曜日)に接種を受けていただき、翌日と翌々日にお休みになれるように勧めております。 ただ、発熱や筋肉痛がでるかどうかはかなり個人差がありますので、これまでのワクチン接種で問題なかったのであれば、透析の前日であってもよいと考えます。 [回答日 2023/5/29]

  • [Q556]水引きは1.5-2.0㎏ですが、昨晩から左足甲、親指人差し指の付け根から5、6cmのところが簡潔的に強い痛み、余り眠れませんでした。応急的な処置をご教示下さい。

    [回答] 応急的な処置、ということですので、鎮痛薬(痛み止め)をお飲みになるのが一番早いと思います。 消化器症状に気をつけながらお飲みになって下さい。 痛みの原因をきちんと究明しておくことが大切です。 感染を生じていないか? 糖尿病性ニューロパチー(神経障害)による痛みではないか? 痛風など、他の合併症を生じていないか? など、翌日の透析治療の際に、必ず主治医の先生に足を診てもらって下さい。 [回答日 2022/11/7]

  • [Q555]最近、透析後に毎回体の怠さを感じます。頭痛や38度以上の熱が出ることもあります。コロナやインフルエンザを疑いましたが、検査結果は陰性でした。

    (質問のつづき) 次の日の朝方には、怠さもなく平熱まで下がっています。どんなことが考えられますか? [回答] 透析のあとだけ熱が出て、翌日(あるいは当日の夜)には下がってしまうという症状が時々みられ、「透析熱」と呼ばれることもあります。 この名前は正式なものではなく、使わない先生方もいらっしゃいます。 血液と触れるダイアライザーの膜の素材が、透析をお受けになっている方との相性が悪く、発熱をするという原因が真っ先に思い浮かびます。 この場合には、臨床工学技士や主治医の先生と相談をしてダイアライザーの種類の変更を検討してもらいます。 シャントに針を刺す時に、わずかな細菌が血管内に侵入して熱を出す、という説明もありますが、きちんと消毒をしてから針を刺すのですから、毎回熱が出る(=毎回細菌がお体に入る)ということは考えにくいと思っています。 もちろん、熱が出るような病気、例えば感染症や悪性腫瘍、膠原病や自己免疫疾患と呼ばれる病気が隠れていないことをきちんと確認する必要があります。 新型コロナ感染症やインフルエンザのチェックはお受けになっていらっしゃるようですが、それ以外の病気が隠れていないことを確認してもらいつつ、それと並行して、ダイアライザーの変更を検討していただく、というのがよいかと考えます。 [回答日 2022/11/7]

  • [Q554]担当している患者様が慢性腎不全にて週3回透析を行われ、在宅生活を送られています。運動をしてもほとんど脈拍数は上がらないのですが、自覚的な疲労はかなり強い状態です。

    (質問のつづき) 安静時血圧も収縮期血圧80〜90台と常に低く、運動にて110mmHg程度には上昇しますが、脈拍はほぼ変わりません。 何か腎不全との関係があるのでしょうか? [回答] 一般的に、運動によって脈拍は速くなりますが、これは副交感神経と交感神経(この二つを合わせて自律神経と呼びます)の調節を受けていると考えられています。 簡単に言ってしまうと、運動をすると交感神経が興奮し、脈拍が速くなります。 腎不全の影響だと断言できるわけではないのですが、透析をお受けになっている方の中には、この自律神経がうまく働かない方がいらっしゃることがわかっています。 特に、糖尿病をお持ちの方では、自律神経障害を合併している方が少なくありません。 これらの方では、運動をしても、あまり脈拍数が増えない可能性があります。 リハビリや運動療法を行う際に、脈拍数の変化を運動強度の目安として使用することがよくありますが、これとは別に使われるボルグスケールという自覚症状を目安に決めるスケールがあります。 「楽(スケールで11)」から「ややきつい(同13)」が安全な運動強度とされていますので、ご質問にある患者さんでは、この主観的な運動強度を使用された方がよいかも知れません。 どの程度の運動強度を求めるのかは、主治医の先生のご意見もお聞きになって決めて下さい。 [回答日 2022/11/2]

  • [Q553]主治医に透析治療をやめたい、と言っても受け入れてもらえません。なぜ受け入れてもらえないのでしょうか。患者にも透析を止める権利はあるはずです。

    (質問のつづき) 透析医療の中で透析中止の扱いはどうなっているのでしょうか。 [回答] いかなる治療であれ、その治療をお受けになる患者さんが納得されて同意されない限りは治療は行われないということが原則としてあります(救急救命治療など、例外はあります)。 そして、ご理解をいただけると思いますが、透析患者さんお一人お一人の死生観や生命観が異なっているように、私たち医者の死生観と生命観は同一ではありません。 私の考え方、感じ方が、すべての医師に共通するものではないのです。 ですので、いただいたご質問にあるように、「透析医療の中で透析中止の扱いはどうなっているか」についてお答えをいたします。 2014年に、日本透析医学会は維持血液透析の見合わせを検討する状況として、 「多臓器不全や持続低血圧など、維持血液透析を安全に施行することが困難な場合」 「脳血管障害や悪性腫瘍など患者の全身状態が極めて不良で、かつ『維持血液透析の見合わせ』に関して患者自身が意思を明示していたり家族が患者の意思を推定できる場合」 の2つを透析治療を中止する要件として提言しています。 (「維持血液透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言」2014年) これによれば、「透析がつらいから」「透析がイヤだから」という理由のみでは透析を中止する要件にはあたらないことになります。 この提言については、患者さんの自己決定権を限定するものであるという批判があることは確かです。 ですが、透析を中止することは、即座にではないにしても、その患者さんの命の維持を停止することになり、患者のたっての希望があっても刑法第202条によって医師が嘱託(同意)殺人罪に該当する可能性があることが指摘されています。 透析ではありませんが、人工呼吸器を停止させた医師に対して最高裁判決で刑法上の殺人罪に当たるとされた判例があります。 これは、私ども医者が関与できることではなく、司法の判断ということです。 こういったことから、透析をお受けになっている方の依頼があっても透析を中止できない(中止しにくい)環境となっており、きちんとした法整備が望まれているところです。 [回答日 2022/10/31]

  • [Q552]降圧剤が朝から夜に飲むようにと変更がありました。透析は午前中に4時間やっています。なぜ夜に変わったのか教えていただきたいです。

    [回答] 降圧薬の内服時間がなぜ変わったのか、正確なところは主治医の先生にしかわからないのですが、以下のように推測をいたします。 午前中に透析をお受けになっている方では、朝、降圧薬をお飲みになるとそのお薬の効果と除水の影響から、血圧が下がり過ぎる方がいらっしゃいます。 そのような場合、降圧薬の内服を夕食後やねる前にずらして透析中の血圧下降を防ぐことがよく行われます。 自覚症状がなくても、透析での血圧の下がり過ぎは、心臓などに負担となることが知られています。 あまり高くなるのは問題ですが、下がってしまうよりは少し高めの方がよいと考えており、その分、透析中以外の時間帯の血圧はきちんと下げましょう、とお話ししております。 透析では、血圧と同様、血糖も下がる傾向にありますので、透析中の低血糖にも注意が必要です。 血圧も血糖も透析で下がりやすく、かつ、下がり過ぎはお体に負担になってよくない、とご理解下さい。 [回答日 2022/10/14]

  • [Q551]薬学生です。服用している薬を見て透析前あるいは透析中と判断をつけるポイントはありますか?何の薬を飲んでいれば透析中あるいは透析前でしょうか?

    [回答] どのような薬であれ、服用のタイミングを決めるのは医師の仕事で、かつ医師の責任です。 例えば、一般的に食後の薬であっても、医師が「食前」と指定して処方すれば食前の服用になります(ホントにそれで間違いないか、薬剤師さんがチェックしてくれますが)。 ですので、薬を見ただけで、その薬をどのタイミングで飲むのかを判断(推定)するのは難しいことです。 それをご承知いただいた上で、以下の回答をお読み下さい。 (1)昇圧薬 血液透析は除水などの影響で治療中に血圧が下がりやすく、過度の血圧降下は治療の妨げにもなります。 その血圧下降を防ぐために、透析前(透析日の朝食後や来院して透析の始まる前)に昇圧薬を服用する患者さんがいます。 また、透析治療の後半に血圧が下がり、透析前の服用では薬効が切れてしまう患者さんもいて、その場合は、透析開始2時間目などの透析中に服用してもらうこともあります。 具体的な昇圧薬は、 アメジニウム(先発品の商品名:リズミック) ドロキシドパ(同:ドプス) ミドドリン(同:メトリジン) などです。 (2)降圧薬 上の昇圧薬と反対になりますが、患者さんによっては透析治療を開始すると血圧が上昇する方がいらっしゃいます。 レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系が賦活されるからだと考えられています。 こういった患者さんの多くは、普段から(透析日にも透析日以外にも)降圧薬を服用していますが、透析中に普段よりも血圧が上昇してしまう場合には、透析前に降圧薬を追加することがあります。 降圧薬には何種類もありますが、私はカルシウムチャンネルブロッカー(ニフェジピン徐放剤、先発品の商品名:アダラートCRなど)を処方しています。 (3)抗血小板薬 血液透析では、血液がダイアライザーや回路の中を通過します。 この際に、異物に触れることが刺激になって、血液が凝固しやすくなります。 この凝固を防ぐために、抗凝固薬であるヘパリン(注射薬)を血液回路に持続注入します。 多くの場合は、このヘパリン投与でダイアライザーや回路内の凝血を防ぐことができるのですが、患者さんによってはそれでも血液が固まる方がいらっしゃいます。 そのような場合には、透析前に抗血小板薬のアスピリンを服用していただくことがあります。 効果が早く出るように、「かみ砕いて服用」という指示を付記することもあります。 なお、虚血性心疾患や脳梗塞の既往がある方でも抗血小板薬を服用していただきますが、この場合には透析日と非透析日で服用量を変更することはほとんどありません。 参考になったでしょうか。 薬学部の勉強も大変だと思いますが、がんばって下さい。 [回答日 2022/9/2]

  • [Q550]転院後、もともと通院していた病院にまた戻る事はできますか?

    [回答] はい、基本的には問題なく戻ることができます。 ただし、戻りたい(転院したい)とお考えの病院に、透析の空きベッドがない場合は、引き受けていただけません。 また、透析導入病院(透析を始める病院)の中には、透析導入と合併症の入院透析だけを行い、外来通院の透析は行わない、という病院があります。 この場合も、引き受けてもらえないと思います。 まずは、現在透析をお受けになっている病院で、転院をしたい旨をお話ししていただき、診療情報提供書(紹介状)を作成してもらって転院を希望される病院を受診されるか、連絡をお取りになるかしてみて下さい。 [回答日 2022/6/17]

  • [Q549]毎日体重計に乗って食事と水分量を調整しているのですが、DWを下げられてしまったら、その体重に合わせてまた食事を減らさなくてはならないということですか?

    (質問のつづき) 痩せている自覚もなく食欲もあるので、DWを下げられると、また食事を減らさなきゃと辛くなります。 [回答] このようなご質問は、多くの患者さんから寄せられます。 まず、DWを下げようと指示が出た場合ですが、食事を減らす必要は全くと言っていいほどありません。 減らしていただきたいのは塩分と水分だけであって、エネルギー(カロリー)やタンパク質などは、これまで通りでよいですし、場合によっては増やしていただいた方がよいこともあります。 「DWを下げましょう」ということは「検査結果などを診るとお痩せになってしまったようだからそれに合わせて体重の設定を下げましょう」ということでして、 「痩せなさい」と言っているわけではありません。 透析と透析の間で体重が増えてしまうことは抑えていただきたいですが、透析間の体重増加はほとんどが水分です。 一日や二日でお肉(筋肉でも脂肪でも)が急に付いてくるということはありません。 そのために、塩分制限や水分制限の必要性については強調されます。 一方、長い目で見た場合、筋肉や脂肪が付いてくる、つまり太ってくるということはよくあることで、その場合にはDWを上げる必要が出てきます。 反対に、筋肉や脂肪が落ちてきてしまえば、それはお痩せになったということですからDWを下げることになります。 食欲があってお痩せになっている自覚はない、ということですが、 どのようにして「痩せてきている」と判断をするかというと、上に書きましたように定期的に行われている検査などから、です。 まず、お痩せになってくると透析中の血圧が高くなることが多いです。 胸部レントゲンで、心臓(心胸比)が大きくなってくると、お痩せになった可能性を考えます。 血液検査で、hANP(ハンプと呼ばれます)という項目があり、この検査結果が高くなってくると、DWを下げていくことを検討します。 繰り返しになりますが、痩せなさいと言うことではありませんので肥満が問題となっているのでなければ、食事の内容を減らす必要はないと考えます。 主治医の先生や管理栄養士の方と相談をしながら、食事の量や内容について決めていって下さい。 また、食事だけでは痩せていくことを防げないこともあります。 適度な運動、特に息切れがしない程度の有酸素運動(散歩などです)が有効なことが知られています。 さらには、チューブ・トレーニングなどのレジスタンス運動という運動もよいことがわかってきています。 透析をお受けになっている医療機関でも、透析中の運動を勧められているかもしれません。 もしそうであれば、痩せていくことの予防としても、積極的に運動に参加をしてみて下さい。 [回答日 2022/3/31]

  • [Q548]認知症患者が血液透析治療を受ける場合、治療に付き添う必要があるとインターネットで読みました。病院によって、基準は異なると思いますが、どのような状況だと付き添う必要が生じるのでしょうか。

    (質問のつづき) また、病院によって認知症の患者は治療が断られるとあったのですが、どれくらいの重症度だと断られるのかを教えて頂ければと思います。 [回答] ご質問にあるように、病院によって付き添いをお願いする目安は、かなり異なると思いますので、その点をご承知おきいただき、Q&Aをご覧いただければと存じます。 ●認知症を合併している方の透析治療について ご高齢の透析患者さんが増えており、 それに伴い認知症を合併している方も増加しています。 認知症を合併していても、多くの方は穏やかに血液透析をお受けになって いらっしゃいます。 ●付き添いをお願いする例 1)ご家族が近くにいないと不穏になってしまう方 2)透析ベッドから起き上がろうとしてしまう方 血液透析という治療やスタッフに慣れていただけば、穏やかになることがありますので、治療の開始当初には付き添いをお願いすることがあります 3)透析治療中に針を抜いてしまう方、抜こうとする方 針を抜くと大量に出血し、命に関わることがあります などの場合には、付き添いをお願いすることがあります。 また、病院スタッフや他の患者さんに対して、暴力的な言動をされる方などの場合は、治療をお断りすることがありうると考えます。 [回答日 2022/8/9]

  • [Q547]人工血管について質問致します。ループ型、ストレート型でもA・V側両方上向きに穿刺するのは何故でしょうか?逆穿刺は見たことがないので疑問に思いました。穿刺しやすいだけの理由なのでしょうか?

    [回答] 人工血管によるシャントでも自己血管によるシャントでも同じですが、血液の流れの通りに穿刺をするのが基本です。 ですから、ループ型の人工血管シャントの場合には、A・Vとも上向き穿刺とします。 ストレート型の場合には、Aは下向き穿刺、Vは上向き穿刺とすることがほとんどです。 逆穿刺(A側の下向き穿刺のことですよね)を見たことがないとのことですが、上に書きましたように血液の流れを考えると下向き穿刺の方が自然です。 それではなぜ上向き穿刺としているかですが、あくまで想像になりますが、御質問にあるように穿刺しやすいからというのが、その理由のように思われます。 ただし、十分に血液が流れている人工血管シャントで、A側とV側の穿刺部が離れているのであれば、両方とも上向き穿刺であっても、透析効率(尿毒素の除去)に悪い影響はないものと思います。 [回答日 2022/7/16]

  • [Q546]夜の生活ができません。私としたくないの?と聞いたら、自分はもう勃たないから、あまりしたくない、と言われました。

    (質問のつづき) 主人は週3回の透析を受け体力もないのは本当にわかっています。私が精神的にしんどくなりました。 [回答] 透析をお受けになっているご本人にとっても、パートナー様にとっても大切な問題ですね。 ●透析をお受けの男性でみられます 透析をお受けの男性では、勃起不能や勃起持続時間の低下を認めることがしばしばあり、このため、性行為に関心がなくなったり、性欲が低下したりすることが多いことが知られています。 ●原因について 確かに、血液透析は疲れる治療ですが、原因は御心配されているような体力の低下だけではなく、心の問題や、内分泌=ホルモンの問題などが、複雑に混じり合っていることが推測されています。 原因となるホルモン異常としては、プロラクチンというホルモンが高くなってしまうことが起きるのですが、通常の血液透析での検査では、このホルモンを測定することは ほとんどありません。 ●対応策について 御主人が透析の主治医の先生と相談をされると、原因から調べてもらえると考えます。 しかし、こういった問題は、恥ずかしさなどもあって、なかなか主治医の耳に届かないのが現状です。 検査はともかくとして、性行為をきちんとできるようにということであれば、お金はかかりますが、バイアグラなどの勃起をサポートするお薬が有効なことがあります。 バイアグラは、併用してはいけないお薬がいくつかありますので、これも、主治医の先生にチェックしてもらいながら処方していただくことになります。御主人にとって、ハードルが高いかもしれません。 デリケートな問題ですので、御主人もなかなか相談をしにくいのであろうと思います。 しかし、大切な問題ですので、お話し合いをしながら、主治医の先生をまじえて、今後の治療などを相談してみて下さい。 [回答日 2022/6/30]

  • [Q545]25歳男、慢性腎不全です。かれこれ8ヶ月透析を続けてきましたが辞めたくなってきました。

    (質問のつづき) 週3回の通院をしていると仕事に着く時間が少なくなり、それに伴って収入も減り趣味などに割く時間やお金がなくなり、喪失感でいっぱいになります。腎不全以外の病気はなく透析を受け続ければ生存することができる場合でも辞めることはできますか?またなんと医師に伝えれば辞めさせてもらえるでしょうか? [回答] お若い方が、透析治療が必要な腎不全になってしまい「喪失感でいっぱい」とおっしゃるお気持ちはよくわかります。 私が診させていただいている方の中にも、同じような悩みを話して下さる患者さんがいらっしゃいます。 私の経験上、こういった喪失感は時間が癒やしてくれることがほとんどです。 透析を始められて8か月ということです。 もう少しの間、お辛いことと思いますが、透析治療をお受けになってみてはいかがでしょうか? ●透析治療の中止は可能です 御質問のお答えをいたしますと、透析治療の中止は可能です。 どのような治療や検査であっても、それをお受けになる患者さんの同意無しには行うことができません。 主治医の先生に「もう透析治療を受けることはやめます」とおっしゃれば、治療は中止されることになります。 もちろん、主治医の先生は「ああ、そうですか」と、すぐに治療をやめてしまうのではなく、治療を継続するようにお話をされると思います(私もそうします)。 主治医の先生の言葉には、ぜひ耳を傾けていただきたいと思います。 そして、ご家族や主治医の先生を含めた医療スタッフと、十分に話し合いをしていただきたいと願っております。 ●透析治療の再開も可能です なお、透析を中止されても、お気持ちが変わって、再び透析をお受けになるつもりになれば、いつでも再開できます。 ●緩和的な治療を行う医療体制について また、透析治療を中止すると、尿毒素や水分がお体に溜まって、かなり苦しい症状がでる可能性が大きいです。 この症状に対して、緩和的な治療を行う医療体制は、全国的に、まだ十分に整っていません。 お住まいの近くで、腎不全に対する緩和的な治療を行っている病院があるかについては、主治医の先生やソーシャルワーカーの方がご存知かも知れません。 くれぐれも、結論をお急ぎになりませんよう、重ねてお願い申し上げます。 [回答日 2022/5/25]

  • [Q544]ANCA関連血管炎から透析治療を始めた母のことで質問です。一度、血液透析透析を始めてから腹膜透析にしても、尿量は今以上に増えることはないのですか?水分制限はこれまでと同様に必要ですか?

    [回答] ご質問への回答としてはたいへん申し訳ないのですが「やってみないとわからない」というのが正直なところです。 ●腹膜の性質はかなり個人差がある 腹膜の性質にはかなりの個人差があって、腹膜透析を行った場合に、除水がたくさんできる方と、あまりできない方がいらっしゃいます。 除水がたくさんできる方は、血液透析よりも水分制限が緩和されますが、除水量が増えなかった場合は、血液透析と同じように水分制限が必要となります。 ●尿量について 尿量に関しても、やってみないとわからないという点は同じです。 お母様が腎臓を悪くされた原疾患がANCA関連血管炎ということですので、尿量が増えることはあまり期待できないかもしれません。 ●腹膜透析と血液透析との併用療法 腹膜透析で十分な除水ができなかった場合は、血液透析との併用療法が選択されることがあります。 これは腹膜透析を行いながら、週に1回血液透析を行うもので、私が診させていただいている患者さんにも併用療法の方がいます。 せっかく腹膜透析を始めたのに、血液透析も行うというのは患者さんやご家族にとっては残念な感じがするかも知れませんが、やってみると「快適」とおっしゃっていただけることが多い印象です。 なお、日本で腹膜透析をお受けになっている方の約5人に1人は併用療法をお受けになっています。 [回答日 2022/5/10]

  • [Q543]高齢の母のことで質問です。ここ半年は体重増が1.5Kgを超える日があったので、心臓の負担を減らすため週3回の透析を提案されたこともありました。

    (質問のつづき) それ以降は1Kg増までになるように1日600mlの水分制限で勤めています。週2回透析すること自体が身体に負担がかかるので、週1回4時間透析を提案されました。透析時間を短くすることにより1回の除水量が多くなると余計心臓に負担がかかるように思い、どのように判断すればよいかわからなくなってきました。 [回答] 以前は週に3回の透析を提案されていて、今回は週に1回に減らすことを提案されたということですのでお悩みになるのは自然だと思います。 以下に、心臓に負担をかけないための基本的なこと、原則的なことを説明させていただきます。 ●水分をコントロールする方法 心臓に負担をかけないためには、1回の透析治療での除水量(透析で水分を除去する量)を減らすことが大切です。 ですから、患者さんたちになるべく水分のコントロールすること(多くは摂取を減らしていただくことになりますが)をお願いしております。 ですが、水を我慢しなさいというのは言葉では簡単ですが、実践することはとても難しいことです。 私の経験では、一日800mLの制限ができない患者さんが多いです。 お母様の一日600mLという水分制限は相当厳しい制限になっていると思います。 お母様はがんばっていらっしゃいますね。 ●透析回数を増やす方法 さて、心臓に負担をかけないもう一つの方法は、透析回数を増やすことです。 透析と透析との間が短くなれば、1回の治療での除水量を減らすことができます。 この発想から、短時間連日透析という、週に6日透析を行うというやり方を実践している透析施設もあります。 お母様の場合も、以前は週に2回から3回の透析に増やそうという提案があったと言うことですが、同じ考えでのお話しだと思います。 また、週に1回の透析にしたら、透析での除水量が増えて心臓に負担がかかるのではないか、という御心配は、その通りだと考えます。 ●週に1回の透析治療を提案する理由も 血液透析は、特にお母様のようにご高齢の方にとってはつらい治療です。 3時間とか4時間をベッドの上で過ごさなければなりませんし、除水量が少ない場合でも、血液がいったんお体の外に出て、ダイアライザーを通って返ってくる(体外循環と呼んでいます)だけでも、お体に負担をかけることがわかっています。 こういったことのバランスから、主治医の先生は週に1回の透析を提案されたのではないかと想像をいたします。 理想としては、透析の回数を増やして、マイルドな除水にして可能であれば水分制限を少し緩めることができればと考えるものです。 しかし、理想通りにならないこともあります。 お母様を直接診てくださっている主治医の先生とよくご相談をなさって、お母様にとってどのような治療が望ましいのかをお決めになっていただくことが大切なのではないかと考えます。 [回答日 2022/4/29]

  • [Q542]私は透析治療を受けています。検査をしましたら骨粗鬆症と診断されました。透析患者は骨を強くする注射を受けてもいいのでしょうか?何か良い治療法は、ありますか?

    [回答] ●骨密度が低下しやすい 透析をお受けになっている方は、骨密度が低下しやすいことが知られています。 ●治療方法について 治療としては、飲み薬や注射の薬が使われます。 新しい薬も出てきています。 ご質問にあるように、注射の薬で、骨密度がかなり改善するものも使われるようになってきました。 ●副作用について しかし、どの薬であっても副作用を考える必要があります。 どの薬がよいのかは、他の検査(副甲状腺ホルモンの値など)を診ながら、主治医の先生がお体の状態にもっとも適した治療を選んでくださると思います。 主治医の先生とよく相談をしてください。 [回答日 2022/3/15]

  • [Q541]腹部のCT検査をしました。主治医によると腹水があるとのことで検査をすることになりました。腹水が貯まる原因について教えてください。

    [回答] ●腹水が貯まる原因はさまざまです 一番怖いのは、お腹の中の臓器に悪性腫瘍があって、この腫瘍から腹水が出ていることです。 炎症でも腹水が貯まることがあります。 胆石があると、そこにバイ菌がついて感染を生じると腹水が出ることがあります。 その場合は、熱や痛みが出ることが多いです。 肝臓が悪くなると腹水が出ることがありますが、これもCTの結果に肝硬変などの所見が書かれていることがほとんどです。 低タンパク血症といいますが、血液の中のタンパク質が不足すると腹水が出やすくなります。 血液検査の総タンパクやアルブミンの結果をしっかりと確認する必要があります。 ●水分が貯まったことが原因による腹水に注意 透析をお受けになっている方では、水分が貯まったための腹水に注意する必要があります。 水分が貯まって腹水が出たのであれば、ドライウェイトを下げる必要があります。 腹水の原因は除水がうまくいっていないと言うだけではありません。 主治医の先生に十分に検査をしていただくことはとても大切だと思います。 [回答日 2022/2/28]

  • [Q540]88歳の母は、透析治療を始めて1年半になります。一年前から胸のパーマーネントカテーテルになり、少し前から痛みがあるようです。一か月たっても痛みがあるので再度MRI検査をしました。

    (質問のつづき) 頸椎に少し炎症が見られているそうで、化膿性頸椎炎と説明がありました。どのような原因が考えられるのでしょうか? [回答] ●化膿性頸椎炎について 化膿性脊椎炎(お母様の場合は、頚椎ですので化膿性頚椎炎です)は、免疫の力が低下した人に時々みられる感染症です。 透析をお受けになっている方にも起きることがあります。 ●原因として考えられること ご質問では、カテーテルを刺したところから菌が侵入したのではないかと御心配をされていると推察いたします。 カテーテルから入ることがありますし、カテーテルを入れていない方では、シャントの針を刺したところから菌が侵入することもあります。 また、これらとは別に、呼吸器系(気管支や肺)や消化器系(腸)、泌尿器系(膀胱など)から菌が入ってきて、血流に乗り、化膿性脊椎炎を起こすこともあります。 どの侵入経路で感染したのかは、どのような菌が検出されるかで、ある程度推測ができます。 培養検査と言いますが、どのような菌が出て、どの抗生物質が効くかの検査をされていると思いますので、主治医の先生にお尋ねになっては如何でしょうか? ●治療方法について 治療は抗生物質を使っていくことになります。 免疫の力が低下している人の場合は、どうしても抗生物質の効きが悪くなりますので、きちんと治ってくれるかどうかは経過をみていかないとわからない、というのが正直なところです。 お母様の回復を心から願っております。 [回答日 2022/1/31]

  • [Q539]82才の母が透析を始めてから2年と少し経ちます。先月くらいから、一度の透析で、目標の数値まで下げることが出来ずに透析治療が終わることが、しばしばあります。

    (質問のつづき) 主治医の先生は、1週間で取りきれれば大丈夫と仰るそうですが、先週も200ml残ったようです。このまま、取りきれない状態が続くと、どうなるのでしょうか?また、何か対処する方法はあるのでしょうか? [回答] 「目標の数値まで下げることが出来ない」とのことですが、これは、設定しているドライウェイト(基準体重)まで除水ができていない、ということだと判断して回答をさせていただきます。 ●除水についての基本と推察 血液透析では治療のたびに、前回の透析から増加した分の水分を除去します(除水といいます)。 例えば、体重が2kg増えていたら、その分の2,000mLの水分を除去するのです。 ただし、1回の透析で除去できる水分の量には上限があります。 一般論として、お若い方はたくさん除去できますし、ご高齢の方や体格が小さい方では、除水できる量が少なくなることが多いのです。 お母さまは82歳とのことですので、一度の透析で除水できる量が少ないのだと推測します。 ●除水とドライウェイトとお身体への影響 多くの場合、週明け(月曜日、火曜日)の透析では前回の透析から中2日が空くため体重増加が多くなります。 ですので、この週明けの透析では目標通りの除水ができずに残ってしまうことがあります。 このような場合には、週末(金曜日、土曜日)までにはドライウェイトまでの除水を完了できるようにしましょう、とお話しします。 主治医の先生がおっしゃっていることは、このことだと思います。 もし、除水できない状態が続くと、心臓に負担がかかるようになります。 そもそも、ドライウェイトを設定してその体重まで除水をしようとするのは心臓に負担をかけないためなのです。 ですから、主治医の先生がおっしゃる通り、週末までにはドライウェイトに到達できるように気をつけていただきたいと思います。 ●塩分制限や水分制限をどのように行うか 対策ですが、基本は塩分制限です。 塩分制限が上手にできないと、どうしても水分が増えてしまいます。 塩分制限は大切ですが、制限を厳しくすると、食事が味気なくなり、食欲が低下してしまうことがありますので、注意が必要です。 香辛料やダシなどを使って、塩分を控えるようにして下さい。 塩分制限が達成できるようになったら、次は水分制限を心がけるようにして下さい。 お薬をお飲みになる際には、食後のお茶で飲むなど、ちょっとした工夫でも水分を減らすことができると思います。 塩分制限をしながら食べやすいお食事を作るコツについては、管理栄養士と相談をされるとよいと思います。 [回答日 2022/1/15]

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