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透析Q&A

執筆者の写真いい透析ドットコム

[Q562]左下左腕の穿刺付近に赤茶けた血痕のような斑点が表面上にまばらに点在しています。治る気配がみられません。処方を教えて下さい。

(質問のつづき)

表面は乾いており、痛み・かゆみはありません。主治医からアンテベートの塗薬を処方してもらい塗布しているが一向に治りません。下腕をよく使用している、無意識に壁・柱に当たる、衣服の脱着時に擦れる、などの要因で、毛細血管を圧迫し、にじみでたのか?血液サラサラの錠剤を飲んでいるので毛細血管にも影響しているのでしょうか?このような症状は過去に大小何回かありましたが数日で治りました。今回はひと月もかかっています

 

[回答]


アンテベートは皮膚炎など(湿疹、かぶれなど)に用いられる比較的強いステロイド剤(副腎皮質ホルモン)です。

まず皮膚炎群ではかゆみを伴うことが多く、表面がざらざらしたり湿潤したりすることが多いですから、このアンテベートが効かないこととあわせて、皮膚炎群の可能性は小さいものと考えます。


●斑点について

ご心配をされている血液サラサラのお薬の影響ですが、皮下出血の場合には「青たん」「青ずみっている」と呼ばれている局面と、点状出血と呼ばれるポツポツした出血のどちらかになります。

「赤茶けた血痕のような斑点」とのことですので、この皮下出血の可能性の方が大きいのではないかと思われます。

血液透析をお受けになっている方では、どこかにぶつけた記憶がないのにこの皮下出血ができてしまうことは珍しくありません。

また、これまでは時間の経過でよくなっていたものが、今回はよくなる傾向にないとのことですが、皮下で出血した血液が吸収されにくくなり、あざのように沈着することも時々経験いたします。


もし皮下出血であれば、時間がかかっていてもお薬(飲み薬、塗り薬)は不要です。

まずは、皮膚科の先生を受診されて皮下出血なのか、他の原因によるものか診断をつけていただくことをお勧めいたします。


[回答日 2023/6/28]

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