(質問のつづき)
先日、排尿について看護師さんに聞いたら「透析患者さんは排尿がある人、出にくい人もいますし、まったく出ない人も透析を続けていますよ。」との事でしたが本当でしょうか?また、排尿がなくなると水分管理は、より厳しくなるのでしょうか?
[回答]
●透析療法は何をするものか?
透析療法は、腎臓の働きを肩代わりする治療です。
残念ながら、腎臓が悪くなることを防ぐ治療ではありませんので、透析治療をお受けになっている間も、腎臓病は進行してしまいます。
したがって、腎臓の機能は悪化し、やがてはオシッコが出なくなります。
●オシッコが出なくなった時のこと
看護師さんがおっしゃっている通りです。
透析治療をお受けになっている方で、オシッコが出なくなってしまっている方は、珍しくありません。
●利尿薬の使用について
また、オシッコの量が減ってきた時に、利尿薬を増量することも、よく試みられます。
ただし、それでもオシッコが減ってしまうことはあります。
上に書きましたように、オシッコの量が減ることはある意味、自然の経過なのです。
ただし、念のため、腹部超音波検査などで膀胱にオシッコが貯まってないかどうかをチェックしていただいた方がよいと思います。
主治医の先生と相談をしてみて下さい。
●水分制限について
また、水分制限はオシッコの量が減ってくる度合いにあわせて厳しくなります。
たとえば、オシッコが一日400mL出ている時に一日の水分量が1500mLに制限するように指示されていたとしましょう。
オシッコが100mL/日に減ってしまうと、一日にお摂りになれる水分量は1200mLになります。
水分制限は透析治療をお受けになっている方にとってとてもつらいものですから、できるだけ長くオシッコが出るように、利尿薬なども使いながら治療を行うことになります。