(質問のつづき)
病院で処方してもらった頭痛薬を飲んでも収まらず、しかも次の日まで続く始末で、仕事にも行けない日々が続いています。このままでは精神的にもダメになってしまいそうです。いったいどのような状態なのでしょうか?
[回答]
●不均衡症候群について
透析治療に伴う頭痛としては「不均衡症候群」がよく経験されます。
これは、尿毒素の除去に伴って頭が痛くなるもので、一番よく起きるのは透析の導入期ですが、ご質問のように、透析を何年かお受けになってからでも起きてくることがあります。
また、ご質問にあるように、吐き気や倦怠感が一緒に出現することもしばしばあります。
そのための対策としてお薬を透析中に使います。
●ドライウェイトの設定について
この不均衡症候群とは別に、除水に伴う頭痛があります。
特にドライウェイトがきつい時に起きることが多いのですが、なぜドライウェイトがきついと頭が痛くなるのか、うまく説明できません。
ドライウェイトがきついということは、除水をしすぎていると言うことになりますが、そうすると透析後にはお体が脱水傾向になっていると言うことになります。
けれども、一般的には脱水で翌日まで頭が痛いというのは説明しがたいのです。
ただ、経験的にはドライウェイトを上げると、この頭痛が軽くなったり消失したりすることがあり、透析で頭痛がするときにはドライウェイトが適切かどうかのチェックをします。
●その他の病気が隠れていることも
あってはならないのは、脳腫瘍のような病気が隠れていることです。
この場合にも吐き気があることがありますし、透析で症状が悪化することもあります。
ですから、まずは頭のCTスキャンなどで、怖い病気が隠れていないことを確認し、そういった病気がなければ、不均衡症候群かドライウェイトの設定があっているかどうかを検討する、という順番になると思います。
タイミングとしては、除水を始めてから頭痛がひどくなったようですので、ドライウェイトの設定を変更してもらうといいかもしれません。
主治医の先生と相談をしてみて下さい。
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