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透析Q&A

執筆者の写真いい透析ドットコム

[Q316]透析治療を開始して8ヵ月です。透析治療が始まり1時間ほどするとお腹が鳴り、たまに痛くなります。

(質問のつづき)

2時間ほど続いて、又、終わりごろになると凄くお腹が減った状態になります。どのような原因が考えられますか。

 

[回答]


お腹が鳴って、時として痛みを感じるときがあるとのことですが、「心配な症状」と「心配のない症状」があります。


●心配な症状として考えられること


心配な症状は、「腸に十分な血流が行かなくなってしまうときの症状」です。


透析では除水をしますが、あまりたくさんの除水をすると、血管内が脱水となり、結果として腸への血流が減少して痛みを出すことがあります。


このこともあって、ドライウェイトからあまりたくさん増えないようにというお話をしています。

体重増加が多くて除水量が増えているようであれば、水分制限と塩分制限を十分に気をつけるようにして下さい。


ご質問者の方の場合、透析を始められて8か月とのことですから、体重の増加はそれほど多くないものと推察いたします。


また、腸への血流が減ったときには、主な症状は痛みと便意(トイレに行きたい感じ)であり、お腹が鳴ることはあまりないように思われます。


●心配ない症状として考えられること


心配ない症状は「腸がよく動いている」ために出るお腹の鳴りです。

空腹感を感じることがあるとのことですが、お腹が減ると鳴りますよね。


透析をするとどうして腸がよく動き出すかについて説明します。


まずは、尿毒素が除去されることによって、腸の動きがよくなることがあります。

また、除水をすると(上に書いた血流不足がない場合ですが)腸のむくみが取れて動きがよくなることもあります。

つまり、水分がたまっているときには腸もむくんでいるのです。


こういったことから、透析後に食欲が出る方、食事がおいしいとおっしゃる方が少なくありません。


もし、腸がよく動いて空腹感を感じることの鳴りであれば、食事をお摂りになればおさまるはずです。

透析をお受けになっているところで、透析治療中の飲食を禁止されていないのであれば、お腹が鳴ったり空腹感を感じたときにパンなどの軽食をお食べになってみてはいかがでしょうか。


[回答日 2011/12/21]

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