(質問のつづき)
脈拍はトン、トン、トトト、トン、トン、トトト・・・のリズムです。不整脈は自然に正常に戻ります。特に自覚症状はありませんが、このまま放っておいても良いのでしょうか。何か良い治療方法はあるのでしょうか。
[回答]
●不整脈について
透析治療に誘発される不整脈はしばしば経験されます。
透析治療では水分が除去され(除水ですね)、カリウムが除去され、カルシウムが(若干ですが)補給されという変化が生じます。
除水では、血管内が脱水になりますし、カリウムやカルシウムといった電解質の変化もあり、こうしたことは不整脈を誘発することがあるのです。
●不整脈の治療が必要のないものと、治療をした方がいいものがある
不整脈には特に治療の必要のないものと、お薬などを使用して治療をした方がよいものとがあります。
不整脈のリズムは「トン、トン、トトト、トン、トン、トトト・・・」という感じとのことですから、おそらく上室性期外収縮か心室性期外収縮という不整脈が生じているものと思われます。
前者の上室性期外収縮のほとんどは放置してよいものですが、後者の心室性期外収縮の中には治療をした方がよい場合があります。
また、不整脈そのものは治療の必要のないものであっても、脈拍が100を超え、しかも血圧が下がるのであれば、そのことへの対策として不整脈治療を行った方がよいかもしれません。
●検査について
治療に関しては、不整脈の種類と頻度から様子を見るか、お薬を使うかなどで決まりますので、主治医の先生にご相談ください。
今回のお答えでは検査のことだけを触れさせていただきます。
まず、透析中(不整脈が出ているとき)の心電図をチェックします。
そして、次に透析後から不整脈が自然におさまるまでの間に、どのような不整脈がどれくらいの頻度(回数)で生じているのかを確認するために24時間心電図(ホルター心電図)という検査を行います。
透析中の心電図モニターも24時間心電図も、たいていの透析クリニックでお受けになれる検査ですし、心電図そのものは苦痛もなく害もありませんので、主治医の先生と相談をして検査をお受けになってみて下さい。
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