(質問のつづき)
2週間後の検査では、同時にヘマトが29から24に下がり、 白血球が20000に上昇していると言われました。 主治医の先生からは感染症の可能性があると言われています。 思い当たることがなく、白血病ではないかと心配しています。
[回答]
●白血球が増える原因と検査方法
白血球数の正常値は、おおよそ4000から9000の間です。
14000という数値は、他にどこにも異常がなくても、 時としてみるデータですが、 20000は明らかに異常値と 考えてよいと思います。
また、14000から2週間で20000に 増えていることも気になります。
白血球が増える原因はさまざまですが、一番よく見られるのは感染症です。
しかも、この数値であれば、風邪のようなウイルス性の感染症よりも 細菌性の(バイ菌による)感染症を疑います。
原因を調べるためには、白血球像という検査を行います。
バイ菌による感染症で白血球が増えているのであれば、好中球という種類の 白血球が増えていることが多いのです。
●ヘマトの低下や対処方法について
「炎症反応が出ている」というのはCRPという検査が 高めだったのだと推測されます。
それに加えてヘマトが下がっているのも気になります。
白血球数の増加、炎症反応、ヘマトの低下の3つからは、 主治医の先生が心配されているように、感染症の可能性が 大きいように思われます。
特に感染症の症状がなくても、これらの所見が持続したり、 あるいは場合によっては悪化する時には、 確定診断が得られなくても抗生物質を使うこともあります。
●白血病の可能性について
ご心配をされている白血病ですが、白血病には白血球数が増えるものと あまり増えないものとがあります。
白血球数が20000だからといって、すぐに白血病というわけではありませんが、 さきほど述べました白血球像という検査で、「芽球」という白血球の 子供のような細胞が認められますから、一緒に診断がつきます。
主治医の先生によくご相談なさってみてください。
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