[回答]
●心筋梗塞について
透析をお受けになっている方では、動脈硬化が進んでいることが しばしばあります。
また、心筋梗塞は、心臓に酸素と栄養分を供給するための 冠動脈という血管に動脈硬化が生じることが発端となって 起きてくる病気です。
ですから、透析をお受けになっている方にとって、 心筋梗塞は注意すべきことのひとつです。
この冠動脈の元の方(太いところ)で血管が詰まってしまうと、 心臓の多くの部分に酸素と栄養分が届かないことになりますから、 突然死に結びついてしまいます。
反対に、細いところで血管が詰まった場合には、心臓の一部分がダメに なるだけで、命は助かります。
ですが、一度心筋梗塞を起こしたということは、他の部分も 詰まる可能性が大きいのですから、再梗塞を起こさないように、 十分な治療が治療が必要になります。
●検査や対応について
心筋梗塞に関する検査や対応についてもご紹介させていただきます。
心筋梗塞の診断は、心電図・心臓超音波検査(エコー)・血液検査などで 行います。いずれも、開業医さんに行っていただける検査です。
行きつけのクリニックの先生は、どのような検査の結果で 「心筋梗塞の疑い」という結論に達したのでしょうかわかりませんが、 心筋梗塞を疑う患者さんを診た時に、そのまま帰宅して いただくことはないと思います。
通常は救急車を呼ぶなり、家族に連絡をするなりして、循環器医のいる 病院に緊急受診をしてもらい、確実な診断と治療を依頼するものです。
それがなかったのですから、心筋梗塞の疑いといっても、強い疑いでは ないのではないかと推測されます。
しかしながら、透析をお受けになっている方に心筋梗塞をはじめとする 動脈硬化性の病気が多いことは確かです。
ですから、できるだけ早く、循環器専門医がいる病院で、 診てもらっておくことはとても大切なことと思われます。
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