[回答]
●インタクトPTHについて
2006年に発表された日本透析医学会のガイドラインでは、 インタクトPTHを60~180の間にするように推奨しています。
この場合、透析歴が長いかどうか、骨の合併症があるかどうかを 問わずに、この値にするよう勧められています。
ガイドラインは、必ずその値にしなければいけない、というものではなく、 個々の患者様の状態に合わせた治療を行うことが前提で、その上で 目指すべき目標値を発表したものです。
ですから、私どものクリニックでも、すべての患者様が 60~180の間になっているわけではありません。
しかしながら、それでも300というのは高すぎる印象があります。
現在は、PTHを下げることが比較的容易になりましたので、 やはり200以下を目指して治療をお受けになった方がよいと考えます。
●Ca値について
8.5~10.0の間を目標にしていますが、リンの値がきちんと コントロールされていればこの範囲から多少はずれてもあまり問題としていません。
ただし、リンの値が高めの方は異所性の石灰化を予防するために カルシウムは低めにするようにお勧めしています。
また、PTHが高めの方は、そのPTHを抑制しなければなりませんから、 リンが高くないということを前提に、カルシウムは高めにすることを お勧めしています。
以上をご参考にしていただき、主治医の先生にご相談なさることを おすすめいたします。
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