[回答]
●透析治療中の血管の働き
血管の働きですが、透析治療では多くの場合、治療中に血管は拡張をします。
これが、透析中の血圧低下の一因となります。
体には、血圧低下に対応する仕組みがありますから、拡張した 血管を元のように収縮させる動きもありますが、これには 個人差があります。
ですから、血圧が下がりやすい人と、それほど下がらない人とが いるのです。
●血管の外にあった水分が血管の中に引き込まれることも
除水は血液から水分をしぼり出しているのですから、 まずは血管の中の水分が除去されます。
この時点では血管の外(かつ体の中)の水分は多めの状態になっています。
血管の中の水分除去が進むと、血管の外にあった水分が 血管の中に引き込まれてきます。
これを「リフィリング」と呼んでいます。
このリフィリングがスムーズに行われると、血管の中には 透析治療中でも十分な水分がありますので、透析中の 血圧は比較的安定するのですが、リフィリングの速さには 個人差があり、なかなかリフィリングが行われない方では 血管の中が脱水、血管の外には水分が余っている、という アンバランスが生じ、血圧下がったり、こむら返りの原因と なったりします。
●スタッフが常に患者様の変化に気を配っています
透析中の体の働きは?ということですが、透析中に大きな変化が あるのは前述のような血管系になります。
あとは、呼吸数が普段よりも早くなっている方がいます。
心拍数(脈拍)も血圧が下がったときなどには、早くなることがあります。
また、電解質(カリウムやカルシウム)の変化によって 不整脈が出る方もいます。
大まかな話になってしまいますが、このような変化が認められます。
ですから、透析治療中においては、スタッフが常に患者様の変化に 気を配っています。
また、静かでリラックスできる透析治療室であることは、 患者様の体調が良いという証拠でもあるわけです。
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