[回答]
●ショック状態になる原因について
血圧が下がってショック状態になる原因として、
1)何らかの原因により心臓の機能が急に悪くなったとき(たとえば心筋梗塞など)
2)循環している血液の量が減ってしまったとき(たとえばケガによる出血など)
3)その他
があります。
それぞれに対応方法が違います。
●ショック状態への対応について
プレドパは心臓の機能を改善させることにより、ショック状態から 回復させようとする薬剤ですので、基本的には1)の場合が よい適応です。
しかし、透析中に血圧が下がってしまうのは、除水にともなって 循環血液量が減ってしまうのが原因であり、2)に相当します。
この場合には、減ってしまった循環血液量を 回復させてあげることが必要です。
ケガなどで出血しているときには輸血が必要になりますが、 透析の除水によって血圧が下がっているのであれば、水分だけ補給すれば いいわけですから、治療としては生理食塩水の点滴が行われます。
グリセオールを使用すると、もっと効果が出やすいのですが、 それは、グリセオールには血管の外にある水分を血管の中に引き込む 作用があるため、生理食塩水に比べて、さらに血管内の循環血液量を 増やしてくれるからです。
なお、今述べたように、治療としては生理食塩水やグリセオールなどで 血液のボリュームを増やすことがまず第一ですが、 「プレドパを使ってはいけない」ということはないと思います。
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