[回答]
まずは透析中に関してお答えをいたします。
透析中に血圧が急に下がって、気持ちが悪くなり、場合によっては 吐いてしまうことは、決して珍しいことではありません。
しかし、ご心配されているように、あまりひどくなると 命に関わることもあり得ますので、その対策は重要です。
まずは体重が増えすぎないこと、これが一番です。
透析と透析との間の体重増加は、ドライウェイト(基準体重)の 5%以内にしたいのです。
これがなかなか難しいのですが・・・。
つぎにそのドライウェイトが適切なものかどうかを検討します。
ドライウェイトがきつすぎると、血圧が下がりやすくなります。
そうして、透析中に血圧が下がらないように、クスリを使ったりします。
のみぐすりでは、リズミックやメトリジンといったクスリが、 注射では、エホチールやノルアド、濃い食塩水(「お塩」と 呼んでいる施設が多いようです)などを使い、透析中に 血圧が下がらないような対処をしていきます。
こういった対策が行われますので、透析中に血圧が下がってしまっても、 実際には生命が危険にさらされることはそうそうありません。
さて、気になるのは、就寝中の嘔吐です。
これは、透析中の血圧低下とは無関係のように思われます。
透析中に吐くことがあるのですから、就寝中に吐くのも 心配ないですよ、とは言えないのです。
透析中とは違って、眠っている間に血圧が急激に下がるということは ありませんので、吐いてしまう原因はほかにありそうです。
胃の検査をはじめとした、消化器系の検査をお受けになったことは ありますでしょうか?
もしも、そういった検査をお受けになったことがないか、お受けになっていたと しても、最近ではないとしたら、ぜひ検査を受けられることをお勧めします。
また、まれなケースですが、脳腫瘍が就寝中(特に明け方)の 嘔吐で見つかることがあります。
主治医の先生と相談されて、原因を究明するように しておくことをお勧めします。
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