[回答]
透析をお受けになっている方を悩ませる合併症の一つにかゆみがあります。
かゆみは、発疹がある場合と、ない場合とがありますが、どちらかというと、 発疹がなく、皮膚が乾燥してカサカサしてかゆい、という場合が多く見受けられます。
また、かゆみの原因は、尿毒素によるものと考えられていて、 かゆみの範囲は広いことが多いのです。
「湿疹」そのものの原因は、いまだに解明されていません。
また、透析をお受けになっている方には、湿疹をはじめとした 皮膚病変が出ることが多いようです。
診察していないのでご質問の湿疹の原因を特定することはできません。
あくまで予想の範囲として回答させていただきます。
ご質問の場合は、全身ではなく、比較的狭い範囲のものです。
また、かゆみの部位には、真っ赤な湿疹ができている、というのも 透析の合併症のかゆみとしては、典型的ではありません。
透析をお受けになっている方で、皮膚に副作用が出るとすると、 まず考えなければいけないのは、シャントを消毒するときの消毒薬です。
これも他の部位にも湿疹がでていれば可能性が低くなります。
また、これはまれなケースですが、透析中に使用する ヘパリンが悪さをして、かゆみをともなう発疹が出た患者さんを 診たことがあります。
この患者さんの場合には、ヘパリンを低分子ヘパリンに 切り替えたところ、すぐに皮膚はきれいになりました。
けれども、こういった可能性は、そうそうあるものではありません。
また、飲み薬などによる薬疹ですが、これは皮膚科の先生が見落とすことは まずありません。
このように、さまざまな原因が予測されますが、まずは、主治医の方に しっかりと診ていただき、対応するのがよいと思われます。
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