透析Q&A

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Q470.

80歳になる父の透析治療の導入について質問です。80歳からの透析は、苦痛とリスク、家族負担が大きいので、慎重になるよう医師から助言を受けたのですが、心疾患がある高齢者の場合、どのような苦痛とリスクがあるのでしょうか。デメリットとメリットを教えてください。


●透析治療で感じる苦痛について

御高齢の方に限らず、透析治療(おそらく、血液透析を勧められているものと思います)は少なからず苦痛を伴う治療です。

治療のために太い針を2本刺す必要がありますが、現在ではよく効く麻酔のお薬があるため、以前に比べて針刺しの痛みはかなり軽くなりました。

透析をお受けになっている多くの方がおっしゃるのは、長時間じっとしていなければならない苦痛です。

透析治療は4時間程度ですが、その間ベッド上にいなければなりません。

まったく動けないわけではありませんが、頻繁には寝返りが打てない姿勢となり、腰や肩が痛くなることがしばしばあります。

●ご高齢方の場合に心配になること

ご高齢の方で、お父様のように心臓の機能が低下している場合、透析で血圧が低下することがあります。

治療中に血圧が低下すると、嘔吐をしたり、意識を失うことがあります。
これは、極端な場合には生命に関わる可能性があります。

また、治療終了後まで血圧が低いままだと、ふらつき感や気持ち悪さが持続し、強い疲労感を訴えられることもあります。

透析後には、食欲がなくなり、何も食べられない、ずっと横になっていると言うことを話される患者さんもいらっしゃいます。

認知症をお持ちの方の場合、透析の針を抜いてしまうことがあり、これも命に関わるトラブルとなります。

こういった苦痛やトラブルが続くと「透析なんて受けるんじゃなかった」という言葉が、患者さん御本人や御家族の方から聞かれるようになります。

●透析治療を行うメリット

もちろん、悪いことばかりではありません。

心不全はかなり苦しい病気ですが、透析をお受けになると、心不全の苦しさが軽くなることがよくあります。

先ほど、透析の苦痛をたくさん書いてしまいましたが、私たち透析医療にたずさわる者は、そういった苦痛やトラブルをできるだけ少なくするように努力しております。

透析後には、可能な限り疲労感を残さないように、できれば透析後であっても、お食事をおいしく召し上がっていただけるように、様々な工夫をこらします。

実際に、私たちのクリニックでは、100歳を超えて透析をお受けになっている方もいらっしゃいますし、90歳代の方も珍しくありません。

●話し合いが大切だと考えています

お父様が透析治療を必要とするまでに、まだ時間があるようですので、まずは御家族の中でよく話し合って下さい。

その際には、御本人のお気持ちを大切にしていただきたいと思います。

また、お父様のお体の状態を一番御存じの主治医の先生とも何度も相談していただいてよいと思います。


[回答日 2018/4/19]

 

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