透析Q&A

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Q412.

63歳の母が一昨年より週に2回、3時間半ずつの透析治療を受けています。 ここ数ヶ月は、透析を受けた夜中に嘔吐し、ひどいときは翌日も続く、という状態が続いています。 3時間半でも終わり近くに血圧が70台まで下がってしまい、少し早く終わることがあるような状態なので、1回の時間を長くする、ということもできないようです。 週3回にしてみたら?とも言われていますが、週に3回にして変わってくるのでしょうか?

血液透析は「楽な治療」ではありませんが、それでも、できるだけ苦痛がないように、快適な治療としたいというのは透析医療に携わっているものにとって、共通の願いであり目標の一つでもあります。
主治医の先生も、いろいろ手を尽くして下さっているものと思います。

●長時間の透析治療という方法もある

血液透析で何をしているかというと、主なものは尿毒素の除去と水分の除去(除水)です。
そして、短い時間で一挙に尿毒素を除去したり、除水を行ったりすることは、お体にとって負担となり、お母様が経験されているような症状を出すことがあります。

尿毒素の除去や除水をゆっくりにするためには、透析時間を長くして、時間をかけて尿毒素や水分をお体から取り除けばよいわけです。

この発想から、透析時間を6時間や8時間という長時間にする治療法を行う透析施設もあります。
当院でも一番長い方は6時間の透析をお受けになっています。
ですから、透析時間を長くする、ということはまず試してみたい方法の一つです。

透析で血圧が下がってしまう原因の一つは除水をすることですから、時間をかけてゆっくりと除水をすれば、理屈の上では血圧が下がりにくくなるはずです。

しかし、これは「理屈の上」であって、実際には長時間透析にしても、同じように血圧が下がってしまう方もいらっしゃいます。

お母様の場合は、まだ時間延長を試みてはいないようですから、たとえば4時間とか4時間半の透析をお試しになる価値はあるものと考えます。

 

●週3回の透析治療で期待できること

週に3回の透析にしてみるというのは、先ほどの透析時間を延ばそうとするのと同じような発想です。
透析の間隔が短くなれば、お体に溜まる尿毒素や水分もそれだけ少なくなります。
そうすれば、一回の透析で除去する尿毒素や水分の量を少なくできるのです。

実際には、尿毒素の除去量はあまり変わりません。
従って、後で書きますがダイアライザー(人工腎臓)の大きさを小さくする必要が出てくるかも知れません。

●その他に考えられる方法

透析中に、グリセオールという点滴をしながら透析を行うと、透析中や透析後の吐き気がおさまることがしばしばあります。
グリセオールは、お体にとってほぼ無害ですので、もし、まだやっていないようであれば、お試しになる価値はあると思います。
胸部のレントゲンや心臓の超音波検査(心エコー)などで心臓に負担がかからないことを確認しなければなりませんが、ドライウェイト(設定体重)を上げると、透析後の体調が楽になることがあります。

また、ダイアライザー(人工腎臓)の素材には、様々なものがあります。
「膜の材質」と呼んだりしていますが、この素材と、透析をお受けになる方の血液との相性があります。
膜の材質を変更するだけで、透析が楽になることがあります。

さらに、一回の透析での尿毒素の除去量を減らすために、ダイアライザーを小さくしたり、血流を減らしたりする方法があります。
この場合は、尿毒素がお体に溜まる可能性がありますから、血液検査で、そのような不都合が起きていないことを確認しなければなりません。

先に書きましたが、主治医の先生は熱心に取り組んで下さっていると思いますので、よく相談をされて、お母様にとってどのような治療の方法が一番負担が少ないのか、お試しになってみて下さい。

[回答日 2015/11/10]

 

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