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透析Q&A

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Q411.

86歳の父です。今月、息がしづらくなり、かかりつけの総合病院に入院しました。肺に少し水がたまっているそうです。 酸素のくだを鼻につけ、4〜5日で院内を歩けるようになりましたが、この際に、シャントを作った方が良いといわれています。 クレアチンは5.9です。私が目安と聞いているのは8ですが、まだ余裕があるのに、今からシャントを作って、透析治療の準備をする必要があるのでしょうか。 また、シャントだけを作って、半年も一年もほっておいて大丈夫なのでしょうか?

大切なお父様が腎臓を悪くして、シャント手術を勧められているとのことで、さぞご心配のことと拝察いたします。

●シャント手術をお受けになることをお勧めします

まず結論から申し上げますと、シャント手術をお受けになっておくことを私もお勧めいたします。

現在のクレアチニンが5.9とのことですが、肺に水が貯まったとのことですから、数値だけから言えば、今透析を始めてもよいくらいなのです。

クレアチニンが8になったら透析治療を行うとお聞きになっているのかも知れませんが、透析を始めるかどうかは、このクレアチニンの数字だけでは決まりません。
私の経験ですが、早い方はクレアチニンが2.0で透析を始めた方がいらっしゃいます。

今回のお父様のように、肺に水が貯まって息が苦しくなった場合などは、早めに透析を始めることがあります。

●eGFRという計算式について

そして、あくまで一般論ですが、ご高齢の方が、早めに透析を始めた方がよいと考えております。

そのために、eGFRという計算式がよく用いられます。

ネットで検索をしていただくと、この計算をするサイトがたくさん出てきますが、お父様のeGFRを計算すると、7.7となります。
もし、40歳の男性であれば、同じクレアチニンが5.9であってもeGFRは9.7となります。

この数値は大きいほど腎臓がよいという判断をしますので(大まかに60以上が正常です)、同じクレアチニンの値でも、40歳と86歳とでは86歳のかたの方が数値が低く出る=腎臓が悪いと判断されるようになっているのです。

これも絶対的な基準ではありませんが、このeGFRが15を下回ったら透析を考えましょう、というのが現在のガイドラインです。

●シャント手術から透析治療まで

シャントは手術をお受けになってから、実際に透析で使用できるようになるまでにできれば3週間以上は空けたいと思います。
理想的には、透析開始の2か月前くらいには手術をしておきたいです。

実際に、お父様がいつ透析を開始するのかは、経過を見なければわからないのですが、主治医の先生の判断としては、2〜3か月以内に透析が必要になる可能性が大きい、と言うことなのだと思われますし、実際にメールを拝見してもそのご判断は正しいものと思われます。

●シャントが実際に使われない期間について

最後のご質問にお答えいたします。

もしシャント手術をお受けになって、その後、お父様のお体の調子が落ち着いて、透析を始める必要がない場合、そのシャントが半年、一年と使われないことになります。

シャントは、全く体に影響しないわけではなく、多少なりとも心臓に負担をかけることがわかっています。

そうなると、1年間も必要のないシャントを持っていることはご家族としてはご心配なことと思います。

けれども、心臓にかかる負担と、上に書いたカテーテルが不要になるというメリットを比べると、あらかじめシャントは作っておいた方がよいと思われます。

しかも、繰り返しになりますが、お父様が半年から一年透析をしなくてすむ可能性は、あまり大きくないと思われるのです。

大切なお父様ですから、不要な手術でお体を傷つけたくないというお気持ちはよくわかります。
ですが、そろそろシャントを作っておきましょうという主治医の先生のご判断は決して乱暴なものではない、というのもまた事実です。

お父様とご家族の皆様、そして主治医の先生とよく相談をされて、今後の治療方針をお決めになっていただきたいと思います。

[回答日 2015/10/26]

 

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