透析Q&A

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Q338.

今年で79歳になる母は高血圧と認知症で病院にかかっておりました。 クレアチニンの数値は少しずつ上がり続けた頃から、ドクターより血液透析治療や腹膜透析治療についての説明を受けています。 「今後、透析になった場合にどの治療にするか?」という質問がありましたが、どのように考えていけば良いかわかりません。


●お母様の意思やご希望が大切

透析治療のメリット・デメリットについて説明をさせていただきますが、一番大事なことは、ご本人=お母様の意思やご希望だと思います。

認知症をお持ちだとのことですが、透析治療について大ざっぱであってもご理解いただけないような状況でしょうか?

少しでもご理解いただけるようであれば、お母様のご希望をお聞きになっていただきたいと思います。
認知症であっても、イヤなものはイヤだと思います。

●透析治療のメリットとデメリット

まず、透析治療のメリットについてお話します。
何といっても、透析治療は生命維持のための治療ですから、透析をお受けにならない場合に比べて長生きができることがあげられます。

腎不全は、通常ゆっくりと進行しますから、ご本人も気がついていないことが多く、血液中に尿毒素(クレアチニンや尿素窒素など)が蓄積することによって、お体の調子が悪くなります。

透析ではこれらの尿毒素を除去しますので、体が軽くなったり食事がおいしくなったり、「調子がよくなった」とおっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。

デメリットですが、苦痛が全くない治療ではありません。
血液透析の場合は、太い針を2本さされ、透析中はベッド上にいることを強いられます。

透析の準備として、血管を太くするシャントの手術が必要です。
透析治療で血圧が下がることがあって、治療中に気分が悪くなり吐く方もおいでです。

腹膜透析の場合、針刺しの痛みはありませんが、お腹にカテーテルという管を埋め込む手術が必要です。
腹膜透析の治療により、お腹の中に透析液を注入しますが、これによってお腹が張る方がいらっしゃいます(痛みになることはまずありません)。

●治療の必要性を理解することも大切

血液透析にしても、腹膜透析にしても、治療の必要性がご理解になれない場合に「どうして自分がこんなひどい目にあわなければならないのか?」という感情が生まれることがあります。

透析によって認知症が進行することはないと思いますが、上記の苦痛が悪影響を及ぼす可能性を全く否定できるわけではありません。

また、認知症のある患者様に付き添いたいというご希望があるご家族もおみえですが、血液透析の場合、治療中に暴れるなど、ご本人やまわりの患者さんに危険なことがある場合を除いて、ご家族の付き添いは必要ないことが多いです。
ただ、お母様が寂しがるなど、ご家族としてご心配であれば付き添っていただくことになると思います。(これらは透析施設によって考え方が異なります)

また、腹膜透析の場合、ご自宅で治療を行うことになりますが、ご高齢の方の場合は、夜間に器械によって透析液を出し入れするAPDというやり方が可能なことがあります。
そうすると、お母様が寝る前に器械とカテーテルを接続し、朝その器械から切り離すだけですので、ご家族の時間的な負担は少ないと思います。

ただし器械のトラブルなどが皆無ではありませんし、すべてのご高齢の方がAPDだけですむわけではありませんから、なかなか判断の難しいところです。

お母様にとって一番いい選択ができること、ご家族の皆さんが納得できる選択ができることを、心から願っております。


[回答日 2012/9/14]

 

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